今日のホームルームは「東京バンドワゴン」シリーズで有名な作家の小路幸也さんのお話。彼の元に「いいことを引き寄せるにはどうしたらいいのか」というテーマのエッセイの依頼があり、今回のお話になりました。しかし彼は、そのテーマに対して「<いいこと>を引き寄せたいなんて、さもしい根性ではいけないのではないかと思う」と言ってのけます。
 
 彼の持論はこうです。「普通」の人が偉い。毎日をまじめにこつこつと働く、もしくは将来のために勉強をして、食事を摂り寝る。そしてまた朝起きる。そういう地道な毎日をきちんとこなして、合間合間に自分の楽しみの時間を持って心と身体を休めて、そして明日に向かって生きていく。そういうことが当たり前にできて「普通」なんです。そして、それが決して偉いわけではない。その中で、長年家族を養っていったり、誰かのために働いたり、無償の愛を注いだりしてきた人たちが、偉い人なのです。当たり前の人というか、普通の人、誰もがそうやって日々生活を営んでいるであろうと思うことが日常的にできている人を小路さんは偉いとおっしゃいます。ふと考えてみると、少なくとも私の場合は「普通」で地道な生活を営んでいなかったように思います。現代の大半の社会人がそのような地道で「普通」の生活を送っていると思うと凄いなとつくづく思います。付き合いの長い周りの友人らを見てみると、今現在順風満帆な生活を営んでいるのは、やはり学生の頃からコツコツ真面目に努力を積み重ねてきている人間なんですよね。やるべきことを当たり前のように長年続けられる。これがいかに大変なことか、今回のホームルームのこの題材に触れて改めて痛感しました。

 生徒の皆さんはどうでしょうか?今まさにそういった地道な(それは「普通の」と言い換えてもいい)努力の積み重ねをしなければならない時だと思います。それは大変なことだということはわかっています。ですが、長い一生のうちの(あと)ほんの数ヶ月、全てをかけて一心不乱に努力する。そんな時間があってもいいと思いますし、後々その努力が心の支えとして自分の中に強くあり続けるはずです。