今日のホームルームは積水ハウスにて独自の提案手法とノウハウで驚異的な販売実績を樹立し、その後40歳で株式会社リックを設立し、営業研修やコンサルティングで数多くの実績を残している丸山景右氏のお話です。

 丸山氏は会社員時代の13年間に428棟の住宅を販売し、トップ営業マンとして活躍し、その後にそれまでに培った経験とスキルを元にコンサルタントとして活躍しておられます。しかし、彼は元々口下手な上に人付き合いが苦手で、就職の際には周りから「絶対に向いてないからやめておけ」と言われたくらいでした。実際、入社直後は全く売り上げ成績を上げられずに三日目にして退職を覚悟したほどだったそうです。ところが、どうせ辞めるなら自分の思うようにやってみようと考え、会社で教えられたマニュアルを一切無視して「自分の頭で考え、工夫する」ことを第一に行動を起こしてみることにしました。身なりや持ち物を動きやすくするようにし、お客さん宅に訪問の際にはインターホンを鳴らさず直接玄関から声をかけることでお客さんにドアを開いてもらうように工夫しました。商談の際も住宅の話からするのではなく相手の興味を引くように考えて話を展開したり、お客さんとの話の中で「土地を買われたのですってね」と切り出すと「え、どこで聞いたの?」と本当に土地を買っている人が中にはいたりもしました。そんなやり取りでお客さんと接してるうちに、初めてお客さんから契約を取ることができたのです。予算も勤め先もどんな家を希望しているかも聞かないままに取ってきた契約だったので上司には怒られました。それでも丸山氏は「会社のマニュアルどおりにやってるから売れないんです!」と言い返したそうです。

 決められた型を破っての行動は大変不安で恐ろしいものだと思います。マニュアルにしても、過去の成功事例や失敗を元に作られたものであるので決して悪いものではないはずです。しかし、そのマニュアルどおりにしか行動しないようになるとそこで思考が停止してしまい、自分を殺すというか機械的な無機質なコミュニケーションになってしまうように思えます。当然、それでは人の心は動かないでしょう。丸山氏の起こした行動は「自分の頭で考え、工夫する」というもので、それが良い結果を生み、彼自身そのことの大切さに気づいたのではないでしょうか。その後も丸山氏はお客さんに自分という人間を知ってもらうための工夫をしたり、お客さんの要望をよりわかりやすく具現化するアイデアを考えたり、さらには各必要分野のスペシャリストとのコネクションを築くことで、より良い仕事ができるようになっていったのです。元々口下手で人付き合いが苦手だったからこそ「売り込まない」「説得しない」「自慢しない」という独自の営業スタイルを作り上げて成功をおさめたのです。また、常にお客さんの期待を超えることを心がけ、そのためにはいかなる努力をも惜しまないひたむきな姿が相手に感動を与え、信頼を得るようになっていったようです。

 勉強の本質もここにあるのですよね。数学の先生からよく言われました。数学の学力を伸ばすためには、「自分の頭で考え、工夫する」ことが大切だと。そのことは英語や理科の学習においても大切なことなんだと思います。