今回のホームルームは、元大相撲力士で小結まで上りつめた舞の海秀平さんのお話。

 大学を卒業して大相撲の世界に入ろうとした彼は、最初に大きな困難に見舞われます。相撲協会が定める規定の中に、『身長が173センチ以上』というのがあるのですが、その時の舞の海関の身長が169センチでした。こればっかりは無理かと思いきや彼は諦めませんでした。背が伸びるためにいろいろな方法を試し、ついには、頭にシリコンを入れてそこに水を入れて膨らまし身長を高くするという思い切った方法をとりました。これは結構有名な話ですよね。そのお陰で新弟子検査にも合格し、晴れて大相撲の力士の仲間入りを果たしたわけです。

 相撲界に入り、関取に昇進してからもまだまだ彼の苦難は続きます。小錦関との取り組みの際左膝の靱帯を2本も断裂させてしまいました。本人はその時点で引退を覚悟したそうですが、まだまだ大好きな相撲を力の限りやっていない、自分の心は騙せないと奮起し、その大怪我を乗り越えて見事現役復帰を果たすのです。その後に、再び小錦関との取り組みが実現した際、彼はこみ上げる喜びをかみ締め、充実感と爽快感に包まれていたといいます。

 改めて振り返ってみると、彼はどん底など何もなかったように思えると言っています。「日本という恵まれた国で好きなことをしているのに、甘えるな。」弱音でも吐こうものなら、もう1人の自分にそう叱られそうな気がするそうです。生徒の皆さんも、日々受験勉強をやっていく中で苦しいこともあるかも知れませんが、自分で自分を叱咤激励して、「医師になりたい」という気持ちをまっすぐに貫いてほしいと思っています。

文責  日野