今回のホームルームは、「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞し小説家デビューを果たし、2009年に受賞作が収録された「告白」(後に映画化もされた)で第6回本屋大賞を受賞された湊かなえさんのお話。

 瀬戸内海の島で育った湊さんは、家が農家だったということもあり、高校を卒業するまで修学旅行などの学校行事くらいでしか島を出たことがありませんでした。知らない町に行ってみたい、広い世界を見てみたい。そんな憧れを満たしてくれたのが本だったそうです。

 彼女が特に好きだったのは森村桂さんの「天国にいちばん近い島」という、作者のニューカレドニア滞在紀でした。そこから、森村さんのバイタリティに強く心を惹かれ、また夢は自分で切り拓いていくものだと教えられたといいます。いつか自分も行ってみたいと胸に誓い、自分の南の島を探そうとして見つけたのがトンガ王国という国でした。それから湊さんは、大学進学、就職と人生を歩んでいきましたが、幼い頃の夢は叶えられずにいました。そんなある日に、通勤途中で目にしたのが「青年海外協力隊」のポスターだったそうです。そこで彼女はその試験を受けて見事に合格を手にし、夢だった「天国にいちばん近い島」へ行くことが出来たのです。子供の頃の決意は、想像以上に自分の中に大きく残っていた、むしろ、体の中心を貫いていたと言っておられます。

 年が明け、いよいよ受験シーズンの到来です。いざ本番!という時に、今日の湊さんのお話のように強い意志を持って試験に臨めば、きっといい結果が待っていると信じています。

                                      文責   日 野