今日のホームルームは1996年に史上初の七冠王に輝いたプロ棋士の羽生善治さんのお話。将棋の世界で数々の伝説を残し続ける羽生さんにも、心乱れる時があるといいます。そんなときに心がけていることとは、湧き上がってくる感情を自然なことと受け止め、それを自分の中でどう前向きに変えられるかを意識するとのことです。例えば、心乱れることが一概にマイナスにならないと考えるようにしているそうです。

 そうなるためには、何も考えない時間をつくって心に「余白」をつくる。そうすることで集中力が増し、直感が冴えてくると最近実感されているそうです。どうして心に「余白」をつくるのかといえば、対局前には散歩をしたり、お茶を飲んで一服したりと、ぼーっとして将棋のことは一切考えないようにするのです。これは大事な試験に臨む時にするといいかもしれないですね。

 また、「今」に集中し、余計なことは考えないようにする。羽生さんの場合、「この一局に負けてしまうともう先がないんじゃないか」という緊張感や切迫感が、最近では「今回負けても次のチャンスはくる」という割り切り方ができるようなゆとりをもつようになってきているそうです。今やるべきことに集中し、反省はあとですればいい、と思えば心乱れることも少なくなるとおっしゃっています。

 長い人生の中で極度の緊張を伴う場面に数多く直面することがあると思います。そんなときこそ、羽生さんのように心に「余白」をつくっておくことでそこを乗り切ることができるのではないか、生きるためのヒントをもらったような、そんな気がするお話でした。

文責 日野